三重の木
お伊勢さんと人々に親しまれる『伊勢神宮』を包みこむように広がる『神宮の森』。
日本有数の降雨量を誇る厳しい環境の中で人々の暮らしを支えてきた『熊野古道』。
豊かな森が広がる三重県は、そこに集まる動植物や、川・海の生き物、里山に暮らす人々に多くの恵みをもたらしてきました。
しかしいま、三重の森は大きな危機に瀕しています。
日本の森は、人が手入れをすることによって生き生きとした姿を維持できますが、いま少しずつ森から人がいなくなっています。見放された森は、木々が混み合い、葉が茂り光を遮り、幼木が成長できなくなります。また、せっかく育った大きな木も使われず、根から倒され、雨水を土中でせき止めることができなくなります。そうして森は痩せ細り、鉄砲水を生み、人々の暮らしに影響を与え始めています。
健やかな森を末長く伝え、未来の子ども達に美しい森のまま手渡したい。
そのためにできることが、私たちにはあります。
それは日本の木、三重の木を使うこと。三重の木は通直で年輪幅が細かいという特徴があります。
それは高密度で植栽し間伐を繰り返しているから。
強く艶やかな三重の木は、手間ひまをかけて生まれているのです。
無垢材に手で触れてみると、三重の木のぬくもりをきっと実感できるはずです。
三重の木が多く使われるようになると、人々が再び里山にかえって来るでしょう。
森が手入れされると木は再びたくさんの光を受け、幼木もすくすく育つことができるようになります。
光の中で、虫や動物などたくさんの命が育まれます。
鉄砲水がなくなり、川にも多様な生命がかえってきます。
「三重の木を使う」という一人一人のアクションが、未来まで大きな意味を為すのです。
ぜひ、三重の木を使ってみてください。
そうして、また、三重の森に来られる時はご連絡ください。
お会いできるのを楽しみにしています。